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3.新世代駆動方式の導入

新世代駆動方式(リニアモーター駆動)の導入による 新生産・製造システムの開発

  伊福精密株式会社は、先代社長の伊福保氏が昭和45年に「伊福工作所」を創業した当時から、各種試作品の製作を通して、難加工材の工法開発・新素材の加工 方法を研究する中で、高性能な機械設備などを積極的に活用し、兵庫県内で初めてワイヤーカット加工(注1)を行うなど、他社との競争強化を図ってきた。

 代表取締役社長の伊福元彦氏は、平成11年に父親とともに代表者2名制を採って以来、「最大ではなく最高」 をモットーにしている。工場の生産現場においては、より高精度の精密加工を実現するために、恒温を保つ空調システムを完備して、“最高”の環境を整えると ともに、技術レベルの明確化や品質記録の維持管理、さらには、外国人技術者の研修システムの作成や運用にも積極的に取り組んでいる。また、平成17年には 全社員が一丸となって努力し、外部専門家に頼らず、約1年がかりで見事ISO9001の認定を取得することができた。

  今回、新たに理想曲線を持つオイルポンプ部品の製造に役立つ、リニアモーター駆動という新世代駆動方式設備を導入することになり、資金が必要となったた め、神戸商工会議所西神戸支部に相談したところ、さまざまな支援策のある「経営革新計画」の策定を勧められた。そこで、本所中央支部内にある神戸シニアア ドバイザーセンターのサポートを受けながら、「経営革新計画」の作成に挑戦した結果、1月25日知事承認を受けることができ、早速支援策の一つである、政 府系金融機関の低利融資制度が実行されることになった。

 同社では、この設備を導入することにより、機械操作 の教育時間が短縮できるうえ、品質向上と生産コストの低下を同時に実現することが可能となる。今年11月、同社は世界市場を見据え、さらなる事業拡大への 足がかりとして、この機械設備で製造した製品を携え、世界三大工作機械見本市の1つで、アジア最大規模である「日本国際工作機械見本市(JIMTOF:ジ ムトフ)に出展する予定である。

    • ワイヤーカット加工とは、0.3ミリ程度の真鍮、銅などの細線で金属を高電圧・高電流にて電気的に溶解させ、その細線を移動させる事により金属を狙いどおりに正確に切断・成形する加工である。

    2006年3月 『神戸商工だより』より


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